愛鷹牧

沼津市明治史料館の企画展解説書「愛鷹牧」によると、愛鷹山麓には十世紀の頃より牧があったらしい。
江戸幕府は愛鷹山の他、下総の国,安房の国に牧を開設して馬の生産に力を入れていたそうだ。当時、愛鷹山麓には尾上牧(中沢田の上)、元野牧(柳沢の上)、霞野牧(富士市船津の上)、尾上新牧(長泉町元長窪の上)の4牧があったそうで、毎年10月頃、野生の馬をその中に追い込んで捕らえていた。解説書の表紙には捕馬之図が載っている。
馬は、主に農耕や運搬用に飼育していたようで、捕獲された馬は希望者に払い下げられていたという。